住宅業界の社員教育コラム「施主さんと多いトラブルについて」

目次

工務店の皆さまへ

住宅づくりが好きで、設計や、現場管理の知識は長けてるのに、コミュニケーション能力がない。
営業マンを雇う余裕もな胃からちお、社員教育に悩む、社長さんが多くいらっしゃいます。
専門の知識と、
叱ったら、すぐに辞めてしまう。どうして社員教育をしたらいいのか?と悩む社長さんのためのコラムです。

読むだけで社員のコミュ力がアップする資料をまとめました。ぜひ、ご活用ください。


住宅設計・販売時に、施主さんと、こんなトラブルが起きているようです。
これは、新築住宅の設計・販売時に施主さんとの間で、多く起こるトラブルの話です。

工務店さんと施主さんのトラブル

施主様

良い家を手に入れたい!

工務店さん

施主様のために、良い家を建てて喜んでもらいたい!

そう思って、住宅づくりに取りかかります。

  • ショールームを見てもらって
  • デザインや、素材などいろんな部分の打ち合わせを重ねて
  • 出来る限りのアドバイス、提案をしてあげて

そしてお互いに、

施主様

きっと、良い家が建つはず!

工務店さん

きっと施主さんに喜んでもらえるはず

お互いに、きっと理想的なゴールを迎えられると思っていたのに、
実際には、現場では、こんなことが起こるケースがあるようです。

▽仕上がった住宅を見て、お施主さんからは、こんなクレームが起こります。

施主様

「デザイン・色が 思っていたのと違う!」
「素材が思っていたのと違う!」
「キッチンの位置が違う!」
「思っていた家具・照明ではない」
「もっと確認して欲しかった」
「私達 素人が言っても、プロの視点でアドバイスほしかった」

「とんでもない工務店に頼んじゃったわ!」

工務店さん

あんたがこうしたいっていったじゃないか?」
「絶対こっちの提案の方が良いのにな!」
「わかってないのにあれこれ言って! これだから素人は・・・」
「大体この予算でそんな住宅が出来るはずないじゃないか!」
「ちゃんと説明したのに、聞いてない方が 悪いんだよ!」

「言いたいことばかり言って、面倒な事を言ってくる客だな!」

お互い、良い家を建てようという思い・ゴールは同じだったはずなのに・・・
お互い最初は信頼していたはずなのに・・・

最悪の結果、施主さんから「キャンセルするわ!」とか「賠償責任よ!」とか言われる始末、
こちらも頭にきて、「そんなこと今更言われても無理です」とか
「賠償と言われてもこの金額は払っていただきます。」という対応に。
施主さんは怒りが収まるどころかもっと感情的になって、事態はもっと泥沼に・・・
どうして、こんなことが起こったのでしょうか?

トラブル原因

双方の良い住宅のイメージは果たして同じものでしょうか?・・・

住宅のプランニング時に、お互いどんなやり取りを行っていたでしょうか?

ショールームなど同じ空間で商談をしていて・・・
「アルプスの少女ハイジに出てくるような窓にして欲しい」
「キレイな花柄のピンクが良いわ」
「ヨーロッパ調のお洒落な家具が良いわ」

「アルプスの少女ハイジに出てくるような窓ですね」
「キレイな花柄のピンク色ですね」
「ヨーロッパ調のお洒落な家具ですね」

同じ言葉を発していても、聞いていても、
想像しているイメージが一緒だとは限らない
のです。

むしろ、お互いに想像しているイメージが全くずれていることの方が多かったりするのです。

工務店さんがイメージしている良い住宅と、
施主さんのイメージしている良い住宅。

お互いに全く違う住宅をイメージしていたのです。
お互いに望んでいることが全く違っていたのです。

それなのに、お互いわかっているつもり、通じているつもりだったのではないでしょうか?

トラブル原因

施主さんの本当の要望をきちんと理解されていたでしょうか?・・・

工務店さんが良かれと思って設計・施工した住宅。
それは果たして施主さんの望んでいる住宅と一致していたのでしょうか?

工務店さんは 「施主さんが喜んでくれるように」と、一生懸命こだわりを持って
住宅設計・施工をされています。

玄関は高級感のある大理石貼りの方が良いだろう
洗面台は、豪華でお洒落な前面鏡のセットを採用

施主さんに喜んでいただこうと、住宅設計・販売のプロとして出来る限りのことはされたことでしょう。

しかし、出来上がった住宅を見た施主さんは、納得されてないご様子・・・
「一体なぜ?」工務店さんには、その理由がさっぱりわかりません。

実は、施主さんの望んでいらっしゃること(本心)は、

玄関の床の素材が高いか安いかなんてわからないわ。
こんなに大理石が高いなら普通のタイルで良かったわ。
必要最低限あったら、こっちのお安い洗面台のセットで良かったのに・・・。
こんなに掃除が大変だなんて知らなかった

工務店さんは施主さんのために良い家を建ててあげようと思って精一杯だったのに
施主さんの望んでいる事とは、違うことを提供していたのかもしれません。

お金を掛けたいポイントが全然違っていたのです。

確認をちゃんとしたと思っていたにも拘わらずに、お互い望んでいることが全く違っていたのです。

トラブル原因 ③

トラブルを理屈で解決しようとしていませんでしたか?・・・

施工中の些細な事が大きなトラブルに発展することがあります。

施工中に現場から出るゴミが散乱していました。

それを見た施主さんから
「近所迷惑になるから何とかして!」というクレームが起こりました。

工務店さんは

「はい、すみません。今から片付けます。」

と言ったものの、しばらく経ってもそのままの状態でした。

施主さんは少し怒り気味で

「今から片付けますって全然片付いてないじゃない!近所迷惑になったらどうするのよ!!」

工務店さんは

「あぁ、すみません。この作業が終わったら片付けますので。」


と返してしましました。

すると施主さんは、さらに腹を立てた様子で

「さっきからだいぶ時間が経ってるじゃないの!今すぐやって!!」

工務店さんは

「だから、この作業が終わったらきちっと片付けますので、大丈夫ですよ。」


と冷静に返してしまいました。

施主さんはもう激怒してしまって、

「大丈夫って何なのよ!もういいわ!キャンセルよ!キャンセル!」

あなたは、もうお分かりだと思いますが、
最初のクレームの原因と、最後の激怒の理由が変わってしまっています。

最初のクレームは、「近所迷惑だから、ゴミはキレイに後始末して」だったのが、
最後は「あなたの態度は何なのよ!」と感情的な理由になっていますよね。

実は、クレームの大半は、「○○をやってくれないから」といった理屈的なことではなくて、
「全然聞いてくれてないじゃない!」といった感情的な理由が大きく影響していたのです。

このようなトラブルに共通して言えることは、相手の気持ちを配慮してきちんと話を聴いて丁寧に接していれば修復できた問題ばかりだと思います。

コミュニケーションの取り方を知らないだけで、相手を余計に怒らせてしまい、
場合によっては、契約解除という最悪のケースが起こることもあります。

その際失った損害額は大きいのではないでしょうか?
それが積み重なっているとき、果たしてどれぐらいの損害になっているのでしょうか?

これらのトラブルを回避できるコミュニケーション力を身に着けていれば
どれぐらい失った売上を取り戻せるでしょうか?

施主さんとの間に起こるトラブルを解決・回避するために、相手とのやり取りの仕方、コミュニケーション力を高めるのが3Cコミュニケーションです。

このコラムを、読まれていかがでしたか?
トラブルを起こしてしまわれるスタッフの方に読んでいただき、原因を書き出してもらってください。

次回は、どうしたらいいのか?を明確にする。
頭ごなしに怒っても、人は同い事を繰り返します。

そして、そのトラブルを隠そうとするでしょう。


施主さんとの間に起こるトラブルを解決・回避するためのコミュニケーション・講演・セミナー・コンサルティングをしています。いつでも、ご相談ください。

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この記事を書いた人

(コミュニケーション講師/ビジネスコンサルタント)
コミュニケーションの課題解決には「自分自身・人・環境」との3つの対話が大切だとする3C「暮らしコミュニケーション」を開発。コミュニケーションを円滑にし、夢や目標もかなえる「夢マップ」を使った夢育講座は大人から子どもまで好評を博す。夢育コミュニティ 講師 / 暮らし株式会社 / 一社)日本住育協会 名誉理事長

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